チスイコウモリのしっぺ返し

チスイコウモリのしっぺ返し

二男はNHKの「ダーウィンが来た!」が好きで録画したのを繰り返し見ては、そこで得た知識をクイズにしてきたり、延々と語ってくれる。

そんな二男がこんなクイズを出してきた。
「チスイコウモリはお腹がいっぱいになると、お腹を減らしている仲間に(吐き戻して)血を分けるんだよ。
じゃあ、クイズね。
お腹がいっぱいになったコウモリAはお腹を減らしたコウモリBに血を分けなかった。
次にコウモリBがお腹がいっぱいになったときに、コウモリAはお腹を減らしていた。
コウモリBはどうすると思う?」

この答えは、ナショナルジオグラフィックの記事にも載っている。

吸血コウモリはなぜ仲間に血を分け与えるのか | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

一部のコウモリは、以前自分に血を分けてくれなかったコウモリに血を分け与えることを拒んだ。この行動は、ウィルキンソン氏のかつての「しっぺ返し」の分析と一致している。

こんなことはわざわざ動物の行動に置き換えなくても、人間社会ではゴマンと溢れかえっている。

世間には色々な社会的困難、障害に阻まれている人がいる。
そんな人々の全員が、自分を冷酷に扱ってきた社会(や他人)に対して何かいいことをしようと前向きに活動することを、無邪気に社会(や他人)が期待するとは、なんと虫のいい話か。
一部の人はしっぺ返しをして当然だ。

さらには、その一部のしっぺ返しを以って、同じカテゴリに属する(と判断された)人まで非難の対象となり、さらなる困難を負わせることもある。

過度の一般化という認知の歪みをもったニンゲンの方が始末に負えない。

血を分けることができるのは、
かつて相手から血を分け与えられた経験があり、
イマ血を分け与えられる余裕がある者だけだ。

空腹の者に差し出せと鞭打てば打つほど、その者は他者との関わり合いを断とうとするだろう。

それは長期的に見れば、分け与え合うつながりをどんどん断ち切り、社会全体として貧することになる。

その点、一部、しっぺ返しをするコウモリがいても

多くのコウモリでは、ふだんは血を分けてくれる相手がたまたま空腹で吐き戻しをくれなくても、関係に悪影響が出ない

寛容なコウモリの社会の方が優れているかもしれない。

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